八咫烏のステンドグラス制作 組み立て中

八咫烏と鶴のステンドグラスは、制作終盤、組み立てに入っています。

ガラスピースのカットと、周囲の研磨が終わり、切断面に銅テープ(コパーテープ)を巻いています。

ガラスピース一つ一つに銅テープを巻いています。向こうに見えるのは青い空のピース

銅テープが巻き終わると、いよいよ組み立てです。台紙の上にピースを並べていくと、作品の全容が見えてきます。

台紙の上に「八咫烏」のステンドグラスが現れます

ピースを置いていくにつれ、台紙の上に「八咫烏」のステンドグラスが現れてきます

銅テープ部分にハンダ付けをすると、がっしりとした1枚の絵になります。

並べ終わりました

並べ終わりました

ハンダ付けが進んでいます

銀色の部分はハンダ付けが進んでいます

以下が完成した作品です。詳しくは、グラス工房達風の本サイトを御覧ください。

「八咫烏」ステンドグラスの完成写真

八咫烏のステンドグラス制作 ガラスカット中

八咫烏と鶴が飛翔するユニークな題材のステンドグラスを作っています。八咫烏は3本足で、日本の信仰上の鳥でもありますね。

ステンドグラ制作の工程は、ガラスカットに入っています。10色ばかりのガラスを使います。

鶴の羽根の一部にはグレーを使います

鶴はグレーのガラスと、オパック(半透明)処理したクリアガラスを使います。空と海はトーンの異なるブルーです。

切り終わったガラスは型紙と一緒に管理します

八咫烏のステンドグラス制作開始

昨年はFIFAサッカーワールドカップで日本チームが決勝トーナメントに進みました。ドイツ、スペインに勝利する快挙もありました。日本チームのユニフォームにも描かれている八咫烏と、同じくユニフォームの折り鶴にちなんだ鶴の絵柄をおりこんだデザインでステンドグラスを作っています。

八咫烏のステンドグラスの型紙

八咫烏のステンドグラスの型紙

縦1m超の大判のステンドグラスです。3羽の鶏が飛翔するデザインで、令和5年を元気にスタートさせます。

かつて納品したステンドグラス「鉄線」の修復をしました

平成16年に納品したステンドグラス「鉄線」が破損したということで、修復しました。約20年ぶりの再会です。破損箇所以外はとてもきれいで、数日前に作ったものと言っても良いほどでした。オーナーさんはとても大事に扱ってくれていたようです。

破損状況:下の方のピースを中心に10枚ほどが割れています

破損状況:下の方のピースを中心に10枚ほどが割れています

破損の原因は落下のようで、丸い木枠は折れ、ステンドグラス本体のピースにも割れが入っていました。

破損ピースを慎重に外していきます

破損ピースを慎重に外していきます

修復の第一歩は破損ピースの取り外しです。各ピースは半田で結合しているので、ハンダゴテを当てて、周囲のハンダを溶かして取り除きます。次に破損ピースを細かく割り、抜歯のように抜いていきます。もちろん、周辺のピースを傷つけないように慎重に。

ピースの取り外しは、組み立ての数倍面倒です。ちなみに、作品の1/3以上が破損していたら、全部作り直したほうが安くて早いです。

破損ピースを保管しておいた型紙を使って新たに作ります

破損ピースを保管しておいた型紙を使って新たに作ります

破損ピースは当時の型紙を頼りに新規に作ります。

当時のガラスが入手可能かどうかがひとつの不安材料です。今回はランバーツ社のガラスは用意できましたが、ウロボロス社はすでに倒産していて、ギリギリ使う分だけ用意できました。

新ピースにコパーテープを巻きます

新ピースにコパーテープを巻きます

新ピースと、本体側の残ったピースにコパー(銅)テープを巻きます。

ハンダ付けして組み立て完了

ハンダ付けして組み立て完了。銀色の部分が新たにハンダ付けしたところです。

洗剤で洗浄し、次にハンダを黒染めします

洗剤で洗浄し、次にハンダを黒染めします

本体は完成しました。次に不安だったのが、木枠(既製品)が入手可能かです。ステンドグラス用品は新商品が続々出る代わりに、廃番も多いのです。今回、幸い同じ木枠が入手できました。

新しい木枠が届きました

新しい木枠が届きました

本体を木枠に固定して完成です。

新品同然に修復が完了した「鉄線」

新品同然に修復が完了した「鉄線」

修復完了。これで後100年は保ちます。

和風ステンドグラス「松と鶴」は組み立て段階です

オーダーメイドのこのステンドグラスは、私にとって初めてのモチーフが2つも入っています。松、そして鶴(タンチョウ)。絵柄としては狩野派などが採り上げた典型的な日本画の定番です。ですが、ご依頼がなかったので、今まで作りませんでした。現在、当該作品は組み立て段階ですが、この時点で「これはイイ」という感触を得ています。鶴は、絵になりますね。

和風ステンドグラス「松と鶴」

和風ステンドグラス「松と鶴」
点ハンダ中

タンチョウの絵柄が映えるステンドグラス

タンチョウの絵柄が映えるステンドグラス

ハンダ付けは2日で終わり、洗浄と黒染めに入っています。この2週間、集中して取り組んできたので、今月中に仕上がる予定です。

ハンダ線の黒染めが終了したステンドグラス「松と鶴」

ハンダ線の黒染めが終了したステンドグラス「松と鶴」

和風ステンドグラス「松に鶴」を作っています

題名からして和風な「松に鶴」はオーダーメイドのステンドグラスです。サイズは幅45cmx縦70cmと中規模のパネルです。

ステンドグラス「松に鶴」の型紙

ステンドグラス「松に鶴」の型紙

鶴はタンチョウです。松の下にタンチョウがいる構図は、古来日本画の中で描かれ続けていますが、私の知る限りタンチョウは開けた平原や湿地帯にいるので、松の下にはめったにいないと思います。

ガラスカット用の型紙

ガラスカット用の型紙

ほぼすべてが、グレーかクリアのガラスですので、見た目は地味です。ですが、格子状の背景処理もあって、落ち着いたモダンなステンドグラスになると思います。

グレーのアンティークガラス

グレーのアンティークガラス

和風ステンドグラス「椿とメジロ」制作中

自主制作で、和風ステンドグラスを作っています。原画は例によって水墨画で描きました。

「椿とメジロ」の水墨画による原画

「椿とメジロ」の水墨画による原画

メジロも椿も、散歩コースでよく目にするのですが、実は実際にメジロが椿の蜜を吸っているところはまだ見たことがありません。目にするメジロはもっぱら梅の蜜を吸っています。

組み立て段階

組み立て段階

制作は終盤で、ハンダ付けをしています。横45cmx縦70cmの中型作品でしたが、別に納期があるわけでもなく、1か月もかけてダラダラと制作してきました。

久しぶりのハンダ作業

久しぶりのハンダ作業

ハンダ付けも半日ほどかけて、やり終えました。

 

オーダーメイドステンドグラス「椿」は組立工程です

2020年10月はこの作品につきっきりでした。大判のオーダーメイドステンドグラス「椿with鶯」は、銅テープ巻きが終わり、組み立てです。

台紙の上に銅テープを巻き終えたピースを並べていきます

台紙の上に銅テープを巻き終えたピースを並べていきます

全ピースを並べ終えたところです

全ピースを並べ終えたところです

銅テープ部分にペーストフラックスを塗り、その後ハンダを流し込みます。

70Wのセラミックハンダコテで、ハンダ付けをしています

70Wのセラミックハンダコテで、ハンダ付けをしています

どんどんステンドグラスの形になっていくので、楽しい工程です。

片面のハンダ付けが終わりました。

片面のハンダ付けが終わりました。

表面のハンダ付けが終わり、ひっくり返して裏面です。ハンダ付けが終われば、洗浄→黒染めと、いっきに完成へと進みました(下が完成品です)。

和風ステンドグラス「椿と鶯」

和風ステンドグラス「椿と鶯」

椿と鶯のステンドグラスは、ガラス研磨中です

オーダーメイドの大判ステンドグラス「椿」はココ数日、研磨作業です。カットしたガラスの切断面は鋭くて危ないので、ルーターという電動砥石でまるめておきます。

ルーターでの研磨作業

ルーターでの研磨作業

このルーター、20年以上使用しているネンキものです。ON/OFFスイッチはいかれて交換していますし、トッププレートはどんどん削れていくので、アクリル板で繰り返し補強しています(写真ではむづらいですが)。

研磨したピースは、上のコンテナに

研磨したピースは、上のコンテナに

研磨作業が終わったピースは、コパーテープ巻き工程に回します。

研磨終了ピースたち

色とりどりの研磨終了ピースたち

オーダーメイドステンドグラス「椿」はガラスカット中です

縦90cmのそこそこ大判のステンドグラスは、玄関室の窓にはめられる予定です。原画は水墨画で、型紙もでき、ガラスカット段階に入っています。

椿の花弁のガラスは、赤のストリーキーガラス

椿の花弁のガラスは、赤のストリーキーガラス

ガラスは、ほとんどがドイツランバーツ社のアンティークガラスです。美しいガラスですし、比較的切りやすいです。

水墨画風ですが、緑のガラスも使います

水墨画風ですが、緑のガラスも使います

葉の一部には緑のガラスも使いますが、このガラスはフィッシャー社という今はないメーカーのアンティークガラスです。貴重なストックから使いました。

ガラスカットはしばらく続きます。