第28回 うしく現代美術展開催中

もう10年以上参加している「うしく現代美術展」の第28回展が、2023年11月19日から始まっています。今年も60名近い近隣作家が出品し、私もフュージング画の作品1点を展示しています。

第28回うしく現代美術展始まる

第28回うしく現代美術展始まる

フュージング画「旧商家」

フュージング画「旧商家」

前回までコロナ禍で変則的な開催でしたが、今回から平常に戻っています。18日は開会式と内覧会、親睦会が行われ、多数の方にお越しいただきました。

うしく現代美術展・内覧会の様子

うしく現代美術展・内覧会の様子

うしく現代美術展の目玉の一つが学校鑑賞会です。市内の小学校6年生が授業の一環として見に来ます。私はこの触れ合いが一番好きです。男の子は主に技術面、女の子は「きれい」の追求の仕方を質問してきます。

学校鑑賞会で子どもたちに作品について説明する福田

学校鑑賞会で子どもたちに作品について説明する福田

学校間紹介の終わりの会

学校間紹介の終わりの会

会期は12月3日まで。来年も良い作品を出品したいです。

無縁ステンドグラス(フュージング画)の額を作っています

無縁ステンドグラス(フュージング画)の額は、ガラスに合わせて自前で作っています。なるべくガラスの縁を露出したいので、上下2辺だけでガラスを受けています。

木材

額用の角材にニスを塗っているとこ

4隅はホゾで結合しています。ジグソーという便利な電動ノコがあるので、ほぞ穴も楽に作れます。

額に入った作品

額に入った作品

額は作品の添え物ですので、控えめの色とデザインです。

 

JGAA「夏のガラス展」始まる

日本ガラス工芸協会(JGAA)の選抜10名による「夏のガラス展」が丸善日本橋店で始まりました。私もフュージング画の大作2作を含め7点を出品しています。私以外にはバラエティーに富んだガラス工芸美術が並んでします。拭きガラス、切子、サンドブラスト、ダル・ドゥ・ヴェール、ランプワーク、キルンワークなどです。

会場:丸善日本橋店(東京都中央区日本橋2-3-10)
会期:23年7月12日~18日

日本橋はさすが日本の中心、忙しそうに人々が行き交う中に洗練された都会を文化を感じました。ウソです。日本橋、ただただ暑いです。35℃超の灼熱のビルの谷間、溶けそうです。

フライヤー1

フライヤー2

フライヤー2

入り口案内

入り口案内

丸善の担当者さんと

入り口に拙作「ミツバツツジ」

入り口に拙作「ミツバツツジ」

会期中(7月16日)、会場で懐かしい仲間との再開もありました。

夏のガラス展での再開1

夏のガラス展での再開2

夏のガラス展での再開3

プードルのミニステンドグラス・サンキャッチャー制作

最近20cmほどの小さなステンドグラスを作るようになりました。工房で犬や猫を飼っているので、その子たちをモデルにしてデザインしています。窓辺に吊るすサンキャッチャーとも言われるステンドグラスです。

先だっての柴犬に続き、今回はトイプードルです。どうしても顔の部分が細かくなってしまうので、目鼻は、黒いガラスピースをフュージングで焼き付けて配置します。

プードルの顔はフュージングで作ります

トイプードルのステンドグラス制作

トイプードルのステンドグラス制作

ガラスナギット(おはじきのようなガラス玉)や針金でデコレーションして完成です。

完成した「とことこトイプードルちゃん」

完成した「とことこトイプードルちゃん」

VOXY 70系のフロントバンパー DIYで修理

愛車トヨタVOXY(ボクシー70系)のフロントバンパーを道路の敷石に当てて、割ってしまいました。走行距離20万km、15年のオンボロ車なので、そのままでもいいかなあと思いましたが、ヒマなのでDIYで直すことにしました。総費用4,500円。備忘録を兼ねて修理過程を記します。例よって修理ノウハウはYouTubeで事前に仕入れました。

VOXYのフロントバンパーが一部(フォグランプ近く)が割れてしまっています

VOXYのフロントバンパーが一部(フォグランプ近く)が割れてしまっています

まず、バンパーを外します。固定箇所は大きく分けてボンネット内、タイヤハウス内、底の3箇所です。それぞれ数個ずつの六角ネジ(10番)とスナップピンが使われています。

ボンネットを開けて一番手前にある、バンパーを固定しているネジ

ボンネットを開けて一番手前にある、バンパーを固定しているネジ

ボンネット内中央部のスナップピン。経年劣化が激しく、乱暴に扱うと簡単に折れそう。

ボンネット内中央部のスナップピン。経年劣化が激しく、乱暴に扱うと簡単に折れそう。

タイヤハウス内のネジ(上)とすでに紛失しているスナップピン

タイヤハウス内のネジ(上)とすでに紛失しているスナップピン(下)

バンパー底部のネジ。年をとるとかがんで作業するのが億劫。

バンパー底部のネジ。年をとるとかがんで作業するのが億劫。

バンパーにはフォグランプがついているので、そのワイヤーハーネスのプラグも外します。上1箇所、左右3箇所ずつ外しました。プラグはプラスチック製で経年劣化で破損しやすいので、無理に引っ張らず、どこを押すと爪の引っ掛かりが外れるのかをよく観察して外してください。

フォグランプのプラグの1個

フォグランプのプラグの1個

無事フロントバンパーが外れました

無事フロントバンパーが外れました

外したバンパーは室内に持っていき、補修作業に移ります。バンパーはプラスチック製でとても軽いです。

取り外されたVOXYのフロントバンパーです。

取り外されたVOXYのフロントバンパーです。矢印が破損箇所。マイナスドライバーでこびりついた汚れ(両面テープ跡)を除去し、ベンジンでクリーニングします。

バンパーを裏から見たところ。フォグランプは外しています。

バンパーを裏から見たところ。フォグランプは外しています。

実は、今回割れの補修と同時に、ずっと気になっていた汚れも除去することにしました。それは、以前スポイラー(前のオーナーが付けていた)を外したとき、どうしても取れなくて残っていた両面テープ跡です。この除去に1時間上かかりました。

黒っぽい線状に残っている両面テープ跡

黒っぽい線状に残っている両面テープ跡

バンパーの汚れを雑巾で取り、塗装がのりやすいように300番のサンドペーパーで表面を磨きました。ここから、FRPを使っての破れの補修です。ホームセンター(カインズ)で補修セット「99工房/FRPの大きな穴あき・ヒビ割れを埋める」とスプレー(99工房/ボディーペン・トヨタ用040スーパーホワイトⅡ)とサンドペーパーブロック320番を買ってきました。

今回使った補修セットは99工房の「FRPの大きな穴あき・ヒビ割れを埋める」です。近くのカインズで約3,000円でした。

今回使った補修セットは99工房の「FRPの大きな穴あき・ヒビ割れを埋める」です。近くのカインズで約3,000円でした。(梱包は写っていません)

FRPというガラス繊維を入れた樹脂でバンパーをつなぐのですが、その前に表側から養生テープを貼り、横からは寄木(矢印)とクランプも使い、割れ部分をピッタリ固定しました。

表側から養生テープを貼り、横からは寄木(矢印)とクランプも使い、割れ部分を固定しました。

表側から養生テープを貼り、横からは寄木(矢印)とクランプも使い、割れ部分を固定しました。

この後は補修セットの説明書に従うのですが、ガラスマットの切断→樹脂の調合→樹脂にマットを浸して→バンパー裏側に貼り付ける→2枚目のマットも貼る、という感じです。樹脂は2液硬化型で、エポキシ樹脂のような気がします(説明書には書いていません)。

ガラス繊維のマットを割れの寸法に合わせて切り、2枚用意します。

ガラス繊維のマットを割れの寸法に合わせて切り、2枚用意します。

ガラスマットの寸法の確認

ガラスマットの寸法の確認。ガラスマットは手に刺さるので、手袋必須。

樹脂を調合します。まず主剤70ccを補修セット付属のトレイに入れ。

樹脂を調合します。まず主剤70ccを補修セット付属のトレイに入れ。

硬化剤をスポイトの30滴ほど落とし、よく混ぜる。

硬化剤をスポイトの30滴ほど落とし、よく混ぜる。

調合した樹脂を付属のヘラで亀裂内部と周囲に塗ります。樹脂の硬化速度は思ったより早いので、全作業は5分以内くらいで終わらせてください。

調合した樹脂を付属のヘラで亀裂内部と周囲に塗ります。樹脂の硬化速度は思ったより早いので、全作業は5分以内くらいで終わらせてください。

樹脂のトレイにガラスマットを浸し、十分染み込ませてから...

樹脂のトレイにガラスマットを浸し、十分染み込ませてから...

亀裂を覆うように貼り付けます。

亀裂を覆うように貼り付けます。

2枚重ねで貼り付けた後です。樹脂は透明ですので、塗っていないように見えます。

2枚重ねで貼り付けた後です。樹脂は透明ですので、写真では塗っていないように見えます。

さて、調合して10分ほどで、ヘラですくえないほどに硬化しましたので、ここまで5分以内に手際よくやってください。樹脂の完全硬化時間は室温20度で、1時間程度でした。

次に表から亀裂にパテを充填します。パテもこのセットで作ります。余った同じ樹脂に白いパウダー(成分不明)を混ぜて、パテを作ります。

補修セットの白いパウダーと樹脂の主剤、硬化剤を混ぜてパテを作ります。

補修セットの白いパウダーと樹脂の主剤、硬化剤を混ぜてパテを作ります。パウダーの量が説明書からはいまいち読み取れなかったので適当です。パウダー袋の半分ほどに対し、主剤40cc、硬化剤25滴です。

表からパテを亀裂に充填します。

表からパテを亀裂に充填します。どうしても合わせ目に段差ができてしまうので、周囲にも多めに盛って、あとから削って慣らすことにします。

約1時間後に硬化したら、サンドペーパーで磨き上げます。最初から320番で磨きました。

約1時間後に硬化したら、サンドペーパーで磨き上げます。最初から320番で磨きました。段差も目立たないスロープ状になるように磨きます。

磨き終わり。

磨き終わり。パテは透明なので、この時点では割れは目立っています。

パテ詰めが終わったら、屋外に持ち出して塗装です。スプレーは99工房のボディーペン・トヨタ用040スーパーホワイトⅡです。VOXY用と書いてあったので買ってきましたが、結果的にうちのVOXYとは少し異なる鮮やかなホワイトでした。うちのはオフホワイトぽかったことが塗装後に判明しました。

スプレーペイントでバンパーを塗装します。コツとしてはいっぺんに厚塗しようとしないで、10回重ね塗りして仕上げるくらいちょっとずつ塗ります。

スプレーペイントでバンパーを塗装します。コツとしてはいっぺんに厚塗しようとしないで、10回重ね塗りして仕上げるくらいちょっとずつ塗ります。

両面テープを剥がしたあとの部分も、サンドペーパーを掛けたので、塗装します。

両面テープを剥がしたあとの部分も、サンドペーパーを掛けたので、塗装します。

割れ部分(フォグランプ孔の下)の塗装完了

割れ部分(フォグランプ孔の下)の塗装完了

外してあったフォグランプとグリルをバンパーに取り付けます。

外してあったフォグランプとグリルをバンパーに

バンパーを車体に取り付けては無事作業終了。

バンパーを車体に取り付けては無事作業終了。

前作業は6時間でした。楽しかった。

 

 

 

 

フュージング画小品3点制作

夏の展覧会(JGAAのグループ展)に向けて、小品を制作しています。横25smx縦40cmのフュージング画(無鉛ステンドグラス)パネル3種です。
図柄は、蔦、蝦夷桔梗、コスモスと秋の草花です(展覧会が秋なので)。

フュージング画の色付け。カラーフリットをスプーンで載せていきます

今回は、カラーフリット(ガラスの粒子)をベースガラス上に載せて焼成する、一種のガラス胎七宝の技法を使います。

1回目の焼成

1回目の焼成

多くのガラスが焼成前は無色なので、地味な感じですが、焼成後は鮮やかに発色します。

焼成後、赤が鮮やかに出ています

焼成後、赤が鮮やかに出ています

色乗せと焼成を3回繰り返して、深みのある色を作ります。その後、顔料で輪郭線を描き、これも低温で焼成して定着させます。

輪郭焼成後

輪郭焼成後

 

フランスからのお客様と水墨画教室

旅行でフランスから来日している方々に水墨画をお教えしました。工房にあったクリスマスローズ、カーネーション、薔薇、シンビジュームなどを題材に、お一人4枚ほど仕上げて帰られました。良い思い出とお見上げになればいいなあと思います。

初めて墨をする皆さん

初めて墨をする皆さん

フランス語は妻が通訳

フランス語は妻が通訳

筆さばきが上手いです

筆さばきが上手いです。絵画の経験があるのかもしれません。

完成品を持って記念撮影

完成品を持って記念撮影

また是非お越しください。

小型ステンドグラスランプ「緑のベルランプ」制作

端材ガラスの有効利用を目的に小型のランプを量産しています。

今回はベル型をした直径19cmのシェードです。端材とは言え、材料のガラスは一級品です。ステンドグラスランプは小さくても、部屋の片隅にあっても存在感が有るので好きです。

緑のベルランプの紙製モールド

ランプシェードは六角系のベル型です。まず、厚紙でモールドを作り、デザイン(図面)から制作に入る間の確認作業に使います。

ガラスピースはすべて台形ですので、カットは楽です。カットしたガラスにコパーテープを巻いて、組み立てに入ります。

「緑のベルランプ」ハンダ付け中

完成写真が下です。詳しくはグラス工房達風のサイトで。

「緑のベルランプ」完成品

小型ステンドグラスランプ「青のカラフルランプ」制作

高さ30cm足らずの小型のテーブルランプを作っています。中途半端に余ったガラスを利用します。余ったとは言え、ガラス素材は一級品です。ステンドグラスランプは小さくても、部屋の片隅にあっても存在感が有るので好きです。

ボール紙で作ったモールド

ランプシェードはコロッとしたラグビーボールのような楕円形です。まず、厚紙でモールドを作り、デザイン(図面)から制作に入る間の確認作業に使います。

ガラスピースはすべて台形ですので、カットは楽です。カットしたガラスにコパーテープを巻いて、組み立てに入ります。

1個あたり30ピースを使います。その全てにコパーテープを巻きます

1個あたり30ピースを使います。その全てにコパーテープを巻きます

今回、ブルーベースの数色のガラスに加え、オレンジや黄色などの補色を差し色で加えています。小さいので、せめて色で華やかさを出そうと思っています。

表のハンダ終了

表のハンダ終了

ハンダ付けは、先程のモールドにガラスピースをセロテープで仮止めしながら行います。小さいですが、丸くて安定しないので、ハンダ付けは簡単ではありません。

下の写真が、完成した「青のカラフルランプ」です。販売対象ですので、よろしくお願い致します。

ステンドグラス「青のカラフルランプ」

ダル・ド・ヴェール・ランプ完成

自主制作で、ダル・ド・ヴェール(dalle de verre)のランプを制作しています。割ったガラス同士をエポキシ樹脂でつなげて板を作ります。今回、長方形1枚と三角形2枚とで1作品ができます。

ダル・ド・ヴェールの計画図

ダル板の設計図

ダル板の設計図

大きな板ではありませんが、1枚5キログラム以上あり、扱うのは厄介です。今回百均で買ってきたA4用紙用コンテナを枠材として流用し、板を作りました。

ガラスとガラスの間にエポキシ樹脂を充填しています

組み立ては、エポキシを手でペタペタ付けて行いました。

立体的なランプに仕上げています

計4回エポキシ樹脂を着けて完成しました、その合間ごとに12時間硬化時間がかかりました。完成したランプは庭に設置して背後に常夜灯を置いて楽しんでいます。作品の詳しい情報は、グラス工房達風の公式サイトで。

夜だけ灯る庭のダル・ランプ

制作過程はYouTube動画でご覧いただけます。