受注ステンドグラス「竹取物語」の制作工程は後半戦に入っています。ガラスカットが終わり、銅テープを巻き始めました。2週間ほどかかります。
銅テープの値段もここ数年で2倍以上になりました。銅や貴金属が値上がりしているうえに円安だからでしょうか。銅テープはアメリカ製です。
月末には2枚あるうちの1枚目の組み立てには入れると思います。
縦1.7mx横60cmx2枚構成の大型ステンドグラスのご依頼を頂き、制作が始まりました。モチーフは「竹取物語」で、かぐや姫と老父、老婆です。かぐや姫が月に帰る直前の別れのシーンです。十二単や平安時代のリサーチに時間がかかりました。一番参考になったのが、高校時代の国語の資料「新修国語総覧/京都書房」でした。高校時代から使い続けている数少ない教科書です。十二単の着付け方法まで載っていました。
今回はかなりカラフルな作品です。ガラスは約20種。今は型紙を作っています。
型紙は、ピースごとに切り分けて、ガラスカット段階に入ります。その前に面積を見積もって、ガラスの仕入れです。
オーダーメイドのステンドグラス「シャクナゲ」は全てのピースのコパーテープ巻きが終わり、組み立て段階です。
ハンダ作業はコパーテープを貼り終えて数日以内に完了しなければなりません。時間との戦いです。
昨今は錫価格の世界的な高騰で、ハンダも高額で、数年前の3倍です。1kg約1万円! 今やガラスよりも高価な材料です。
翌日は、洗浄と黒染めです。
残ったパティーナはよく洗い流し、この後防錆ワックスを塗れば完成です。
65cm四方の和風ステンドグラス「シャクナゲ」は、制作後半です。今はコパー(銅)テープを巻いています。粘着性のあるテープをガラスピースの周囲に張り付けていきます。
ところで、先週完成した縦長のオーダーメイドステンドグラス「ディアナ」は無事取り付け施工が完了しました。少し暗めの廊下が華やかの空間になりました。窓の向こう側には鳥小屋があるのですが、透けて見えることはありません。ですが、かすかな濃淡の違いが画面に変化を与えて面白くなります。これはガラスにテクスチャ(凹凸)があるので、背景が歪むせいです。
正方形の和風ステンドグラス「シャクナゲ」はガラスカットが続いています。
花の部分は赤いオパールセントガラスです。完全な不透明ではなく他のガラスとバランスをとって半透明です。
葉は、水墨画風のグレーのガラスです。ガラスは2種類ですが、3諧調だすために1種はグリザイユ処理します。ガラスはドイツの老舗アンティークガラスメーカーのランバーツ社製です。
3諧調のうち最も暗いグレーを出すために、ガラスの片面に黒い顔料(グリザイユ)を薄く塗布します。グリザイユは中世ヨーロッパより使われている絵付けステンドグラス用の顔料です。
カット→研磨→絵付け と作業は続きます。