オーダーメイドフュージング画「月虹」制作開始

フュージング画(無鉛ステンドグラス)「月虹」の制作を開始しました。サイズは、窯の最大サイズである82cmx47cmです。月虹は月の光でできる淡い虹のことですが、今回はこの自然現象を絵にしたのではなく、虹と満月を同一画面に配した創作風景です。

フュージング画「月虹」の制作初期段階
雲、満月、海の描きこみです

今回のご依頼では、満月と虹と海が必須ですので、まずそのへんからガラスパウダーで絵付けしていきました。

虹の部分は7色のガラスパウダーを使いました

虹の部分は7色のガラスパウダーを使いました
この写真は焼成直前です

きれいに虹ができました

きれいに虹ができました
ちょっと綺麗すぎますね

このあと、夜空の濃ブルーと、波に映る虹の色を描きこんでいく予定です

オーダーメイド・フュージング画「室堂」制作後半

大判のフュージング画「室堂」ですが、焼成回数6回を越え、後半戦です。ここからはあまり多くのフリットは載せず、全体のバランスを見て薄く載せていきます。また、境界線がはっきりしていた色の境目を少しぼかす目的で、色を混ぜていきます。これにより、複雑な点描画的効果が出ます。

フュージング画「室堂」の画作りも後半戦

フュージング画「室堂」の画作りも後半戦

具体的には、雪の山並みに陰影をつけ、草紅葉の合間にも緑を入れたりして、自然のリアルな風景に近づけていきます。あと数回の焼成で終わります。

オーダーメイド・フュージング画「室堂」制作開始

フュージング画(無鉛ステンドグラス)で、立山の麓「室堂」の風景画を制作しています。立山連峰の登り口で、黒部ダムからも近い観光地です。実は私は行ったことがありませんが、お客様からのたっての希望で制作しています。立山連峰の右端、雄山から遠く劔岳までをすべて画面内に収めるため、本物の風景とは若干異なります。
サイズは、電気窯に入る最大サイズで、横82cmx縦47cmです。

1回目の焼成直後

1回目の焼成直後
白い山肌をオパールセントのガラスパウダーで表現しています

焼成回数は10回を予定しています。室堂の初秋、草紅葉の紅葉を描きます。

2回目の焼成は、丘の緑と山肌の白

2回目の焼成は、丘の緑と山肌の白

山以外の部分はトランスペアレントのガラスフリットを使います。

3回目の焼成は、空の夕焼けと草紅葉

3回目の焼成は、空の夕焼けと草紅葉。中央の青はミクリガ池。

 

全体のバランスを見ながら、少しずつ色を載せていきます。

4回目の焼成は、丘の緑(ハイマツ)と紅葉のバランス

4回目の焼成は、丘の緑(ハイマツ)と紅葉のバランス

山がくっきりしてきました。

縦長ステンドグラス「バラ」は組み立て段階

今年最初のオーダーメイド・ステンドグラス「バラ」は、いよいよ組み立てです。作品の全容が明らかになります。

台紙の上にすべてのピースを並べていきます

台紙の上にすべてのピースを並べていきます
楽しい瞬間です

組立用台紙の上にピースを並べていくと、デザイン画でイメージしていた絵が現物のガラスで出現します。

コパーテープ部分にペーストを塗り、ハンダ付けしていきます

コパーテープ部分にペーストを塗り、ハンダ付けしていきます

ハンダが終わったらすぐに洗浄して、磨き上げます

ハンダが終わったらすぐに洗浄して、磨き上げます

半田終了後、中性洗剤で洗浄し、次にハンダ部分を黒染めします。乾いたら防錆ワックスを塗布して完成です。
納品間近です。

縦長ステンドグラス「バラ」はカット終了

縦91cmの縦長のステンドグラスを作っています。新築の玄関に入るそうです。ガラスカットも終盤です。

背景のガラスは、白地に淡いアンバーのオパールセントガラス

背景のガラスは、白地に淡いアンバーのオパールセントガラス

ガラスカットが終わると、カット断面をルーター(グラインダー)で研磨します。そうすると、この後のコパーテープの付きが良くなります。

ルーターで切断面を軽く研磨します。

回転砥石のルーターで切断面を軽く研磨します。

研磨が終わり、次の工程を待つガラスピースたち

研磨が終わり、次の工程を待つガラスピースたち

いよいよ制作も後半戦、コパー(銅)テープ巻です。裏に糊の付いたコパーテープで切断面を包みます。

コパーテープで断面を包み、ヘラで押し付けます

コパーテープで断面を包み、ヘラで押し付けます

テープ巻きが終わった薔薇の花のピース

テープ巻きが終わった後の薔薇の花のピース

ステンドグラスパネル「バラ」制作開始

縦長のステンドグラスをオーダーメイドでお作りしています。玄関用のステンドだそうです。柄は四季を通じて違和感のないバラです。花は赤と黄色の2色です。

バラのステンドグラスの型紙

バラのステンドグラスの型紙

型紙は、組立用の台紙と、カット用です。今年1回目のガラスの仕入れも終わり、花の部分からガラスカットに入りました。

仕入れたばかりの黄色、赤、青のオパールセントガラス

黄色、赤、青のオパールセントガラス

今年最初のカットですストリーキー(流れ模様)が美しいガラスです

今年最初のカットです
ストリーキー(流れ模様)が美しいガラスです

オーダーメイドのフュージング画「雪山」は終盤です

横82cmx縦46cmのフュージング画「雪山」は完成間近です。雪の山肌に露出している岩をブルーで表現しようと思います。ブルー用のマスクを作り、ブルーガラスのパウダーを載せていきます。濃淡が出すように、茶こしのふるいを場所によって加減します。

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フュージング画「雪山」の岩を表現するために、青のパウダーを載せます

焼成前のパウダーは白っぽいですが、焼いて定着すると透明感の有るブルーになります。

近景の枯れた立木も大正池の名物です(でした)

焼成後。近景の枯れた立木も大正池の名物です(でした)

かつて上高地の大正池には枯れた立木があり、風情があったのですが、いまはほとんど無くなってしまったらしいです。この作品の位置に実際の立木があったかどうかは定かでは有りませんが、創作物の「絵」として描きこんでおきます。

完成すると額に入ります。

木工室で額も制作中

木工室で額も制作中

フュージング画「雪山」は2回目の焼成

「雪山」は黒地に白の山並みを表現するのですが、その濃さで雪の深さと奥行きを表現します。ですので、白いパウダーを載せすぎて収拾がつかなくならないように、少なめに載せて焼成を繰り返します。

1回目の焼成前は、それでもたっぷりパウダーをかけたつもりでしたが、焼成してみると淡いです。黒地に少し白い面ができた程度です。

1回目の焼成直後です。白が結構薄いです

1回目の焼成直後です。白が結構薄いです

さて、ここからが難しいのですが、山の稜線にある複雑な線や濃淡を、マスクを駆使して描きこんでいきます。

ボール紙のマスクを細かくカットして、空いたところにパウダーを落としていきます

ボール紙のマスクを細かくカットして、これを置き、空いたところにパウダーを落とし

パウダーの落とし方にメリハリをつけることで、モノクロの模様ができてきます。

全体的に白くなっていますが、場所によって載せてある量は異なります

全体的に白くなっていますが、場所によって載せてある量は異なります

このあと2回目の焼成です。

焼成後、翌日冷めてから釜から取り出し、3回目のパウダー載せです

焼成後、翌日冷めてから釜から取り出し、3回目のパウダー載せです

フュージング画「雪山」制作開始

オーダーメイドのフュージング画(無鉛ステンドグラス)「雪山」の制作が始まりました。モデルは20年ほど前に2回行った上高地からの風景です。行ったときは夏で雪はありませんでしたが、今回はアレンジして雪山です。大正池から見た穂高連山の風景です。

今回ベースガラスは黒にしてから使用します。透明のガラスにオパールセントの黒のガラスパウダーを載せて、焼成しています。2回焼成しても真っ黒にはなりませんでした。まあ、多少光を通したほうがガラスっぽくていいかもしれません。

型紙のデザインです。便宜上色がついていますが、実際の作品はモノクロに近いです

デザイン画です。便宜上色がついていますが、実際の作品はモノクロです。

黒のガラスパウダーをふりかけて焼成したベースガラス

黒のガラスパウダーをふりかけて焼成したベースガラス。窓際に置くと、かなり透けます。

横幅82cmですので、マスクも大きなボール紙で作っています。

マスクをして、白のガラスパウダーを載せています

マスクをして、白のガラスパウダーを載せています

雪山ということで、使うガラスはほとんど白です。この白の濃淡で山並みを表現しようと思っています。

白パウダーを載せて、焼成を待つばかり

白パウダーを載せて、焼成を待つばかり

藤のステンドグラスは 組立中

オーダーメイドの藤のステンドグラスは制作後半、組み立てです。

まず、研磨の終わったピースに銅テープを巻きます。

藤のステンドグラス 同テープ巻き

藤のステンドグラス
各ピースに銅テープ巻き

ハンダ付けの前に、台紙上にピースを並べます。全体像が初めて明らかになり、楽しみです。

台紙の上にジグソーパズルのようにピースを並べます

台紙の上にジグソーパズルのようにピースを並べます

189ピース、すべて並べ終えました

189ピース、すべて並べ終えました

このあと、銅テープ部分にペーストフラックスを塗り、隙間にハンダを溶かしながら流し込みます。

ハンダをコテで融かしながら、流し込みます

ハンダをコテで融かしながら、流し込みます

完成まであと一息です。