k.fukuta の紹介

ステンドグラスとフュージング画の注文制作工房「ステンドグラス工房達風」を主宰する福田勝司です。 写真満載のサイトはhttps://tappu.com

フュージング画「人魚姫」制作中

人魚姫といえばアンデルセンのおとぎ話ですが、今回はその一場面、難破船を見に行く人魚姫たちを描いています。コペンハーゲンには人魚姫の像がありますが、この像の特徴は人間の脚を持つという点だと思います。今回の作品もこの像に倣いました。

横82cmx縦47cmのフュージング画の手法で制作しています。主に緑系と青系のガラスフリットで着色しています。人魚は3人。巨大な海藻ジャイアントケルプを林立させて、遠近感を出しています。

「人魚姫」のフュージング画
グラス工房達風制作

ステンドグラス「椿とメジロ」取り付け施工後

7月に完成して納品したステンドグラス「椿とメジロ」は、無事施工が終わったようです。お客様から写真のご提供がありました。

ステンドグラス「椿とメジロ」

床の間に取り付けられたステンドグラス「椿とメジロ」

もともとこの場所には、普通の障子が入っていたそうですが、リフォームでステンドグラスに付け替えられました。ステンドグラスはほぼ正方形です。中央の円の外側は和紙に見えますが、実はここはオパールセントという半透明の白いガラスです。格子状に金属線を入れることで、和風の格子を彷彿とさせています。

夜になって縁側(廊下側?)の明かりで照らしてみた様子です

夜になって縁側(廊下側?)の明かりで照らしてみた様子です

人工光で背後から照らしても趣があります。

展覧会出品用のフュージング画を作成中

毎年、定期的に美術展に出品していますが、いつも制作は遅れて、締め切りギリギリです。今年も8月20日締切の作品を制作中です。

美術展にはステンドグラスではなくフュージング画(無鉛ステンドグラス)を出しています。今年も、牛久沼の景色を題材にした作品を制作しています。

フュージング画「牛久沼の夕焼け」

サイズは横82cmx縦47cmです。電気窯に入る最大のサイズです。これも10回ほど繰り返し焼成して完成させる予定です。

ステンドグラス「椿とメジロ」はいよいよ完成です

オーダーメイドステンドグラス「椿とメジロ」は、最終段階、洗浄と黒染めです。専用の作業台を作り、その上で行います。

まず洗浄は、ハンダ付け作業で塗布したペーストを中性洗剤で洗い流し、同時にハンダ部分を真鍮ブラシで磨きます。

水と洗剤で、ステンドを洗浄しています

水と洗剤で、ステンドを洗浄しています

この洗浄をしっかりやっておかないと、黒染めが美しく仕上がりません

この洗浄をしっかりやっておかないと、黒染めが美しく仕上がりません

洗浄後、何度か水を変えてすすぎます。一旦乾燥させて、次はハンダ線の黒染めです。パティーナという薬品を刷り込んで、化学変化で黒くしていきます。

ステンドグラスの黒染め工程

ステンドグラスの黒染め工程

船がくるくなると、しまって見えます。また、輪郭線効果で、ポスターのような画面に自己主張が生まれます。

このあと乾燥し、防錆ワックスを塗布すれば完成です。

ステンドグラス「椿とメジロ」は組立工程

オーダーメイドステンドグラス「椿とメジロ」は全ピースのコパーテープ巻きを終え、組立工程です。

まず、台紙の上に全450ピースを並べます。

台紙の上にピースを並べていくと、絵の全容が現れます

台紙の上にピースを並べていくと、絵の全容が現れます

ガラスピースを並べていると、ジグソーパズルのようで、ワクワクします。

1時間ほどで並べ終えました。台紙上にきっちり、並んでいます。

1時間ほどで並べ終えました。台紙上にきっちり、並んでいます。

改めて、周囲の格子模様の美しさに気が付きます。コパーテープ上にフラックスを塗布して、次にハイパワー・セラミックごてで、ハンダを盛っていきます。

コパーテープの部分にダンダを盛っていきます。

コパーテープの部分にダンダを盛っていきます。

ハンダ作業の途中で、真鍮製の枠材と補強バーもハンダで共づけします。

これは周囲の枠と、補強バーです。

これは周囲の枠と、補強バーです。ハンダ前にピカピカに磨いてあります。

補強バーの取り付け

補強バーの取り付け

完成まで、あともう一歩です。

ステンドグラス「椿とメジロ」はコパーテープ巻き

オーダーメイドステンドグラス「椿とメジロ」は制作が進んでいます。ガラスカットが終わり、コパー(銅)テープを周囲に巻く工程です。ガラスピースの切断面を包むようにテープを巻いて貼り付けていきます。組立時にこの銅部分にハンダがつきます。

ガラスピースに周囲に銅のテープを巻きます

ガラスピースに周囲に銅のテープを巻きます

このコパーテープ巻きは、ガラスカット以上に美しさが求められます。完成後にガラスのカット断面は人目に触れませんが、テープの巻き方は仕上がりの見栄えに直結します。

コパーテープを巻き終えたピース

コパーテープを巻き終えたピース

「椿とメジロ」ガラスカット後半戦

ほぼ1m四方のオーダーメイドステンドグラス「椿とメジロ」はガラスカット後半に入っています。

パネルの周囲を飾る障子のような格子模様のピース

今回のデザインは、周囲は正方形ですが、絵画部分は直径70cmの円です。その間を埋めるのは障子のような格子模様です。ヤカゲニーのステップル・オパールセントガラスを使います。ちょっと見は和紙です。

ステップルガラスを仮置き

ステップルガラスを仮置き

意匠部分のクリアガラスは、ドイツのランバーツ社製アンティークガラスです。今回使用するガラスの中で最も高価です。見た目板ガラスですが、職人が1枚1枚宙吹きで作る工芸品です。

クリアのアンティークガラス。気泡と線模様と歪みが美しいです。

「椿とメジロ」のステンドグラスはガラスカット中

1m四方サイズのオーダーメイドステンドグラス「椿とメジロ」は、部分的にガラスが手に入り、ガラスカットが進んでいます。

方紙は細かく切って、ガラスカットに備えます。

型紙の切断中。ガラスは全10種類。その種類別にガラスカットを進めていきます。

メジロは可愛いので、最初に作ることにしました。

メジロの黄緑色のガラス

メジロの黄緑色のガラス

メジロの目は、ガラスを窯で融かして特別に作ります。中央の黒と、周囲の白を2種類のガラスの融着で作ります。

メジロの目玉の制作は、電気窯で。

メジロの目玉の制作は、電気窯で。写真は焼成前の窯の中。失敗に備え、多めに制作。

葉の緑

葉の緑

椿の赤

椿の赤

ガラスカッターとプライヤーを使っての、地道なカット作業が続きます。

ほぼ正方形のオーダーメイドステンドグラス「椿とメジロ」制作開始

1辺約1mの正方形に近いステンドグラスを作り始めました。デザインの中心は円形で、椿とメジロです。周囲は格子状の意匠で、障子を思わせます。
1枚でこのサイズですと強度的にはかなり不利です。最大の難問は輸送中の振動です。ですので今回は真鍮製の補強バーを多めに入れさせてもらっています。

原画(右下)と実寸大型紙

型紙を作りましたので、これから各色のガラスの必要面積を割り出して、問屋に手配します。

格子模様は、製造誤差も含めて、正確に製図します

作業台も急遽正方形に作り直しました。

専用作業台

 

オーダーメイド・フュージング画「トロイ」完成

ギリシャ神話を題材にしたフュージング画「トロイ」が完成しました。
ギリシャ神話と言っても出典は『アイティオピス』という叙事詩です。粗筋は、女王ペンテシレイア率いるアマゾーン軍は、トロイ軍の援軍として、敵対するアキレウスと戦っていました。 が、ついにペンテシレイアはアキレウスに胸を刺されて討たれます。 アキレウスは、死にぎわの女王の顔があまりにも美しかったので、一瞬で恋におちます。

「トロイ」終盤の焼成

額に入れて、来月納品です。

フュージング画「トロイ」グラス工房達風制作

フュージング画「トロイ」グラス工房達風制作