ステップF8:ハンダ付け(スパイダーの固定)

 この章は、この行灯を吊灯(天井などから吊るして用いるランプ)にする場合だけご覧下さい。 床に置く行灯とする場合は、読み飛ばしてください。
 《1》 スパイダーのパーツ
 スパイダーとは蜘蛛のことですが、ステンドグラスの世界では、真鍮製のヒトデのようなパーツのことです。 これをシェードにつけると、キャップを付けることなく、テーブルランプや吊灯が出来上がります。
 スパイダーは、足が4本ある4ウェイスパイダーと3本の3ウェイスパイダーに分かれます。 今回は4ウェイを用います。また、ダイス(中央のドーナツ状の部分)と真鍮棒の足が分離したものと、 一体になったものとがあります。今回は分離したものを用います。
 この分離型のスパイダーは、別売りの直径3mmの真鍮棒を好みの長さに切って、 ダイスにあいた穴に差し込んで用います。
スパイダーのパーツ スパイダーを組み立てたところ
 《2》 スパイダーの足加工
 スパイダーの足は、行灯シェードの内側にハンダ付けします。ですから、実際の内径にあわせてL字型に曲げておきます。
 また、紙やすりで良く磨き、L字のシェードに付ける部分に、あらかじめハンダメッキしておきます。
スパイダーのL字加工 ハンダメッキ
 《3》 スパイダーのハンダ付け
 スパイダーを、行灯の頂上から2cmほど奥に入ったところに固定します。 あまり奥まった位置につけると、後に電球にぶつかってしまいますので、気をつけてください。
 まず足を1本ハンダ付けします。 先ほどハンダメッキした辺を、シェードの縦ストライプのハンダ線の1本に融かし込みます。 スパイダーの足をラジオペンチなどで持ち、ハンダごてで押して潜り込ませる要領です。
足の一本をハンダ付け 足の一本をハンダ付け
 1本の足が付いたら、試にダイスと残りの足も差し込んでみます。この時点ではまだ、固定しません。
 4本全ての足の固定位置を、メジャーを使って揃えます。下図では、上端から足の付け根まで15mmに揃えています。
他のパーツも差し込んでみる 足の位置決め

 残り3本の足の位置が決まったら、これもハンダで固定します。
他の足も固定 他の足も固定

 スパイダーの水平が出ているか確かめるため、スパイダーのダイスの上に小さな円筒状のものをのせてみます。 下図ではフィルムケースを載せています。この円筒の上面が、シェードの縁と平行ならOKです。
 もし、水平が出ていないで傾いていたら、1本ないしは2本の足のハンダを一旦融かし、位置をずらす必要が有ります。 ただ、わずかな傾斜ならば、足を少し曲げてみるという方法もあります。
水平をみる
 最後に、ダイスと足をハンダで固定します。ダイスの穴と足の差し込まれた部分にフラックスを浸透させ、 その部分にだけハンダを融かし込みます。
ダイスと足をハンダで固定 ダイスと足をハンダで固定
ダイスと足をハンダで固定

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