ステップF4:グラニトガラスのカット

 《1》 グラニトガラスのカット
 ガラスカット用の型紙は、ピースごとに切り分けます。 基本的には境界線で切ってばらばらにするのですが、同じ色のガラス同士が隣接しているものは、切り離さなくても良いです。 このような部分は、ひとかたまりのピースとして扱った方が、作業効率が良いからです。
 ここでは、記号aの「背景部分」を例にとり、グラニトガラスのカットを説明します。グラニトは、 片面に細かい凹凸が有りこれこそが持ち味ですので、ランプ完成時には表にこの凹凸が出るようにします。 しかしガラスカッターでスコアを入れられるのは、裏の平らな面です。 ですから、平らな面に型紙を裏返して並べ、けがきます(縁を写し取ります)。
 背景は比較的面積が広く、かつ等間隔(22mm間隔)の縦線が入っているので、 工夫次第で、効率的にカットすることが出来ます。
 まず、平らな面を上にして、22mm間隔の縦線を油性マジックで描きます。 上辺との角度は、正確に直角にしておきます。
等間隔の縦線をマジックで描く
 次に、型紙を裏返して、仕上がったときの配置で並べます。細かいピースはこの段階で並べなくても良いです。 後で残った破片から切り出すことが出来ます。
型紙を裏返して置く
 型紙の周りの縁にそって、油性マジックを走らせ、ピースの形状をガラスにけがいていきます。 このとき、縦線はすでに描いてあるので、それ以外の部分をガラスに描き写します。
型紙の縁に沿ってけがく
 ここで注意しなければならないのが、実際にガラスカッターでスコアを入れるとき、 マジックの線のどちら側に入れれば良いのかということです。等間隔の縦の直線部分はマジックの中央にスコアを入れます。 それ以外の辺は、基本的にはマジックの内側です。 しかし、左右のどちらが内側かは、マジックでけがいた時にしかわからない場合が有ります。 その場合には、下図のように矢印でスコアを入れる側を明示しておきます。 ちなみに、下図では緑色の線がスコアを入れるべき線です。
マジックの内側を矢印で明示しておく
 さて、ここからがカットですが、基本的にはご自分の流儀で作業を進めれば良いと思います。 一例として、まず縦線を使い数個のかたまりに切ります。次に、個々のピースに切り分けます。 グラニトの場合、ガラスががたがたして安定しない場合があります。 そのような時無理にスコアを入れようとすると、細いピースなどは折れてしまいます。 あまり細長くなる前に、スコアだけ先に沢山入れておき、後からまとめてプライヤでパリンパリン割っていくのが効率的です。
縦線を使い数個のかたまりに切る 次にピースごとに切り分ける

 ピースを裏返すと、凹凸面(本来の表)です。グラニトは、なかなか綺麗な切断面になりません。 この後、ルーターで仕上げます。
凹凸面(本来の表)
 記号cの「梅の幹、枝」もグラニトガラスです。ですから、型紙は同様に裏を向けて並べ、マジックでけがきます。
梅の幹や枝もグラニトガラス
 《2》 その他のガラスのカット
 その他のガラスは、今までの学習の要領で、カットしていきます。 リングモトルもざらっとした面と滑らかな面がありますので、スコアを入れる面は滑らかな方にします。 滑らかな面が仕上がり面となってもかまわないので、型紙は表を向けて並べます。
ガラスの上に型紙を並べる
 型紙に沿って油性マジックでけがきます。
マジックでけがきます
 全てのピースをカットし終えた状態です(「背景部分」の一部は重なっていて隠れています)。
 さらに、ルーターで全てのピースを研磨します。
カット終了

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