ステンドグラス「綿津見」の女神に、陰影のステインしています

ステンドグラスの語源でもある、”stain(ステイン)”の工程です。日本のステンドグラスは、このステイン=絵付けをほとんどしませんね。私は、それが絵付けと分からない程度に、さりげない描きこみをしています。

まずは、女神の身体のピースですが、わずかに陰影を付けて、立体感を出します。グリザイユという金属粉とガラス粉の混合物を水で溶いて、顔料を作ります。

グリザイユ

グリザイユをガラスパレットの上で、水で溶いて、顔料をこしらえます。

絵付けは、ライトボックスの上で行います。下の写真は、すねの一部です。水でよく磨いたガラスピースに、ラファエロの細筆でグリザイユを置き、線描きします。次に、すかさずバジャーという一種の刷毛で、はたいて、ぼかしていきます。

細筆で、グリザイユの線を一本引きます

すねの部分の陰影は、細筆で、グリザイユの線を一本引きます

バジャーで、軽くはたくようにして、線を広げてぼかしていきます。

バジャーで、軽くはたくようにして、線を広げてぼかしていきます。このバジャー、数万円するんですよ。

グリザイユの焼成(定着)は、最大625℃で、4時間かけて行います。

焼成前

焼成前

焼成後、ライトボックスの上に並べて、仕上がりとバランスを確認します。そして、さらに細部に陰影を描き増して、2度目の焼成をします。陰影は1回で終わることは稀で、数回に分けて、様子を見ながら描き増していきます。これは、グリザイユは焼成しないと、すぐに剥がれてしまうので、重ね塗りのために、都度の焼成が必要だからです。

ライトボックスでの確認作業

ライトボックスで、陰影の濃さや場所、他のピースとのつながりやバランスの確認作業

普通(特にヨーロッパのステンドグラスでは)、この陰影の前にトレースと言って、目や鼻や皺などを濃いグリザイユで、しっかり描くのですが、私の場合このトレースに相当する輪郭線を、金属の繋ぎ線で表現するので、グリザイユで描きこむことはほとんどありません。

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