緑のシンフォニーということで、3種類の緑を使った比較的カラフルなステンドグラスパネルです。 当初、地味目の和風ステンドグラスを考えていましたが、施主様のご意向もあり、きらきらした木漏れ日を感じさせる鮮やかな配色に変えました。 構図的には、一番手前の枝がコブシ、その上の丸い葉が桂、大樹がケヤキです。 和風構図ではありますが、葉の大きさに大胆な変化を持たせて、重なり合う葉に前後の差(遠近感)を感じさせるようにしました。 そして、一番下にベルギーのルーヴェンにあるお城(現在は大学として使用している)の尖塔が写っています。 この建物を入れたのは施主様のリクエストですが、絵に奥行を持たせる役を担っています。
普通私の作品では、背景は無色のクリアガラスを使うのですが、今回は淡いブルーを使いました。 設置場所が室内でもあり、作品越しに背後の白いクロスが透けて見えるので、この方が青い空を表現するには適しているかもしれません。 全部で800ピースを超える緻密な作品ですが、苦労の甲斐があって繊細さが良く出たと思います。
サイズ: | 600×1200mm |
設置場所: | 千葉県: 個人宅 室内開口 |
制作経緯: | オーダーメイド |
制作過程: | 詳しくはブログの記事で |
制作年度: | 2016年 |
達風ステンドグラス「緑のシンフォニー」(窓辺で撮影。背後に助けて見えているのは庭)
達風ステンドグラス「緑のシンフォニー」(取り付け後)
(シリーズ3部作) 納品場所は、マンションの一室、玄関上り正面です。その作品の裏側は和室になっており、よってこの壁は外壁ではありません。 玄関から見ると壁の絵画、和室側から見ると、まさに掛け軸です。 この場所には、本作品を含め3作品(他に「山葡萄」と「山葡萄」)が着脱式に設置されますので、 施主様は、四季折々に付け替えて楽しまれるそうです。