赤く色づいた紅葉(モミジ)は、晩秋を代表する色模様ですが、ことステンドグラスにするには難しい題材です。 深く切れ込んだ葉は、ガラスカットのとき悩ませます。ですので、多くの作家が、様々な手法で試みています。 まあ、あまり現物に忠実にすると、半田線が多くなり、絵全体の印象が重くなってしまいます。
私の場合は、緩い切れ込みにデフォルメして、ある時は葉1枚を数ピースで、 またある時は数枚の葉を塊で1ピースにするなど、変化を持たせています。 これが、ベストとは思いませんが、ステンドグラスにつき物の重たい印象を少しは拭えているかな、と思います。
この作品は、あまり季節感を強く出さないで欲しいと言うお客様の要望で、少し緑をまじえています。 ちょうど色づき始めた頃というところです。 遠景には富士山を軽いタッチで配しました。 私はあまり遠近法を用いないのですが、今回は特別に遠景を入れました。 サイズもあまり大きくなく、ピース数を抑えないといけなかったので、稜線の省略に苦心しました。
サイズ: | 横600×縦550mm |
設置場所: | 東京都 個人邸 屋内開口 |
制作経緯: | オーダーメイド |
制作過程: | 詳しくはブログの記事で |
制作年度: | 2013年 |
達風ステンドグラス「紅葉」(窓辺で撮影。背後に助けて見えているのは庭)
達風ステンドグラス「紅葉」原画(福田 筆)