このステンドグラス作品は、私にとって単板では最大のサイズとなりました。 ベルギーの高級チョコレートメーカー「ゴディバ”GODIVA”」をご存じの方は多いと思いますが、これは実在の婦人の名前に由来しています。 レディ・ゴディバ(Lady Godiva)は11世紀のイギリス人で、本国ではゴダイバと発音するようです。
この仕事の依頼は「この家の中で、あなたの好きな場所に、好きなものを入れて下さい」という夢のようなものでした。 お宅に通されて、すぐに中庭に面する大きなFIX窓に目が行き、「ここでもいいですか?」と確認し、そして足掛け5ヶ月の仕事がスタートしました。 デザインに半月、制作に3ヶ月半を要しました。もちろんその間、小さな他の仕事は平行させましたが、8割方はこのゴディバに費やしました。 制作の過程は、Blogに詳しく載せてありますので、こちらも是非ご覧下さい。
技術的な話としては、ほとんど全てのピースに陰影を施しています。 上の全景写真は、背後にシーツを下げて撮影したので、陰影の様子がわかりやすいと思います。 使用したグリザイユは、強い陰影はブルー、淡い陰影とストリーキー調の調子付け(木の幹や馬の腹)は白を用いました。
下の写真は、設置後に撮った部分拡大です。実際は透明部分が多く、背景(中庭の植木と木漏れ日)が程良く透けて見えます。
サイズ: | W1074×H1663mm |
設置場所: | 茨城県: 個人邸 リビングの中庭に面した窓 |
制作経緯: | オーダーメイド |
制作過程: | 詳しくはブログの記事で |
制作年度: | 2004年 |
達風ステンドグラス「レディ・ゴディバ ”Lady Godiva”」(部分拡大)
「レディ・ゴディバ」取り付け後の写真です。背後の壁や樹木が若干透けて見えています。
デザイン画