切ったガラスには銅テープを巻かなければいけないのです。ガラスの切断面を包むように、銅で出来たセロテープのようなものを貼り付けていきます。銅テープ(コパーテープ)技法のステンドグラスの最大の特長と言えます。
ステンドグラスの最終的な出来栄えは、ガラスカットの綺麗さよりも、むしろこの銅テープの巻き方の綺麗さで決まります。ですので、さほど技量を必要としない工程ですが、丁寧に仕事をする必要があります。
銅テープは、幅4~8mmで、数種類の幅のバリエーションがあります。これは、ガラスの厚さに合わせて使い分けるためです。剥離紙を剥がすと、裏面がシールのような接着面になっています。また、この接着剤が黒くて、ガラスを通して銅テープの裏を見た時、銅錆が見えないように工夫されています。100年ほど前、ティファニーがこの技法を発明した当時は、接着剤の代わりにタッキーワックスを塗って、ガラスに貼り付けていました。
銅テープを巻くとき、指先のわずかな汗が銅に付着して、目に見えぬ酸化が進行します。これは、ハンダ工程で悪さをしますので、テープ巻を終えたら、間髪入れずにハンダ工程が始まります。テープ巻き始めからハンダ終了まで、1週間というところです。
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