本編(YouTube版:8分39秒)
ステップM9のポイント
《1》 錆びない仕上げ
ステンドグラス作品を見ていると、時々、半田部分が錆びているところを目にします。
錆と言っても、白く粉を吹いたり、灰色に変色したりしていることが多く、特別目立つものでは有りません。
それでも、この錆は進行して、やがてはケイムや半田をぼろぼろにしてしまいます。
錆を発生させる要素は、制作工程の主に半田と、黒染めにあります。
半田作業のときのフラックスが残留すると錆の原因になりますし、黒染めのパティーナが残留しても同様です。
ですので、両薬品を良く洗浄しておくことが大切です。フラックスはベンジンでふき取り、その後中性洗剤でよく磨き上げて除去します。
また黒染め後、流水でよく洗浄します。また、乾いた後、空気と遮断するため、ワックスを塗布しておきます。
こうすれば、ステンドグラスは100年単位でもちます。
また、フラックスは液体よりもペーストタイプの方が錆びにくいです。
さらに、半田作業終盤でピンホール(半田にできるピンで突いたような小さな穴)をすべて閉じておきます。
この穴の中に薬品が残留するからです。