ステンドグラス制作者の「ぎやまん草子(その25)」「家庭菜園」

近くの農地を50坪ほど借りて、家庭菜園を始めて、6年になります。「達風農園」と名付け、年間4~50種類くらいの野菜を作っています。1日おきに、約2時間の畑仕事。最初は、運動不足解消と食費節減のために始めたのですが、今や季節や自然を感じ、生活のリズムを整える大切な「生活習慣」になっています。ただ、運動として見た場合、一長一短です。種蒔きや間引きのとき、長時間屈むので、よく腰を痛めます。こういうところが、まだまだ素人だと思います。

借りた土地はいわゆる耕作放棄地で、鍬を入れるまでは雑草に覆われていました。ここ龍ヶ崎にはそのような土地がたくさんあり、いくらでも貸してくれます。草を抜き簡単に手入れをして、いざ耕作しはじめると、とても良い土地だとわかりました。場所は旧水戸街道の若柴宿近くで、恐らく江戸時代の昔から畑地だったものと思われます。

私は、中学生になる時、山を切り開いて造成された横浜奥地の分譲地に、一家で一軒家を建てて移り住みました。その時も、近くの空き地を家庭菜園として借りていましたが、粘土質で土質改良にはとても手間が掛かったことを覚えています。それに比べて、今回の土地は、最初から、さらさらふかふかで、恵まれています。

土作りといえば、市内の野口牧場で、安い牛糞を大量に買ってきて、これに石灰窒素と、妻の実家からもらってきた糠と籾殻を混ぜ込んで、特性堆肥を作っています。畑の脇の穴で熟成させて使うと、野菜が飛び切り旨くなるのです。こういう野菜を、近所にお裾分けして喜ばれるのも格別です。

達風農園は、虫の害を受けやすいのが玉に瑕です。周囲が雑木林で、そこからいくらでも虫が供給されます。折角の家庭菜園、完全無農薬にしたいので、葉モノ野菜はすべて防虫ネットで覆って栽培しています。うちの野菜は高くついているかもしれません。

旬の露地野菜である自家製野菜を食べ続けて、徐々に食習慣が変わってきました。それは、野菜をほとんど買わなくなったことです。食費節減の為に始めたのだから当たり前なのですが、それとは別に心情の変化もあります。スーパーに並んでいる季節外れの野菜を、食べたいとは思わなくなりました。冬のトマト、春のカボチャなど、なにか不自然な食物のような気がして。ウチでは、冬場のカレーライスには、コマツナやブロッコリーの脇芽、ホウレンソウに、保存の効く薩摩芋が具として入っています。ただ、冬の露地野菜は飽きるんですよね。アブラナ科が多くて。

アオイ科のオクラの花は、畑の女王

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畑のオクラを写生して制作したフュージング画『菜園』

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