上野の国立博物館で開催されている「大琳派展」を観て来ました。
江戸時代の芸術一派「琳派」の本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、鈴木其一等の絵画・工芸が240点も見られる大展覧会です。
私はステンドグラス以外に墨画もやりますが、この琳派、特に酒井抱一は前から大好きな作家で、とても影響を受けています。彼の四季花鳥図は自然と人工的構図の最高のハーモニーと思っています。ステンドのデザインを考える上で、多くの示唆を得ています。
というわけで、酒井抱一と尾形光琳を特に楽しみにして行ってきました。
下の絵は有名な「風神雷神図屏風」で、俵屋宗達の筆です。やはり、本物は迫力が有りました。この同じ題材で構図もほぼ同じで、尾形光琳、酒井抱一なども描いていて、同時に見られ、比較できるようになっています。
酒井抱一の「十二ヶ月花鳥図」です。この題で、多くのバージョンがあるそうですが、今回のは初めて目にするものです。とにかく構図(枝ぶり)、描写が素晴らしいの一語に尽きます。
以下二点も抱一です。「夏秋草図屏風」は、様々な草花が風に揺れる様を描いています。私はこの絵を一目見て、普通主題になるであろう百合の花を、あえてススキの陰に置いている勇気に脱帽しました。やられたア、という感じです。
「燕子花図屏風」は尾形光琳作のほうが有名だと思いますが、私はこの抱一バージョンが好きです。葉の筆致がシンプルなくせに花弁の描写が細かく生々しいのが好きです。
久しぶりに上野の森で勉強してきました。私は美術展に行って感動すると決まって頭痛になります。午前から行って三時ごろ帰途につきましたが、駅からの自転車は、割れんばかりの頭痛でした。やっとの思いで帰り着き、そのまま布団を敷いて倒れました。よくあることです。
今、すごく描きたい気分です。
※作品の写真は図録から拝借しました。
美術展に行って感動すると決まって頭痛になります、って、たいへんだねぇ。なんか、解るような、えぇっ~なんで、というか。
僕は芸術は全然駄目だけど、見るのは好きだから、作品の前で動けないと言う気持ちはよく分かるなぁ。
この前のモネ展では、思わずリトグラフを注文しちゃったもんなぁ。
感動をバネに、もっともっとよい作品を期待しています。
癒さん こんにちは
モネ...いいですね。柔らかいタッチが、柔らかいまなざしを連想させ、庭や池、風景への深い愛しみを感じます。
そうなんです。感動すると肩に力が入るせいか、くたくたになって、終いには頭痛です。私の場合、一番の感動というのは「やられたあ~」という感情です。敗北感にも似ています。相手の作家は私とは比べようも無い大天才なのに...