虹のように光る森の空き地に降り立ったギリシャ神話の女神イーリス(Iris)とヘーラー(Hera)です。着衣の女神がヘーラーで、翼が生えた裸身の女神がイーリスです。イーリスは虹の神でもあり、アイリス(アヤメ科)の語源にもなっています。イーリスは高速で飛翔することが可能で、ヘーラーの使者としても、神話中で描かれています。ヘーラーは神々の女王の地位がありますが、この作品ではあえて、イーリスの友達のように描きました。女神の周りには小鳥とアイリスの花を配しています。
背景の木々やアイリス、地上の虹は、カラフルなガラスフリット(砂粒のようなガラス粉)を使って配色し、女神はその上から白いガラスパウダーで描いています。最後にグリザイユ(黒い金属粉で出来たステンドグラス専用の顔料)で木々の詳細な絵付けをしています。女神はガラスパウダーを薄く溶着させているので、背後から強い光を当てると透過して見えなくなります。見る角度や光の具合で人間ではない存在の神が見えたり見えなくなったりします。
販売時は木製額に入っています。
サイズ: | ガラス部分:横47cm×縦82cm×厚4mm 額外形:横51cm×縦86cm×厚4cm(多少変わります) |
設置場所: | (例1)白壁の前に吊るす (例2)窓辺に吊るす |
制作経緯: | 自主制作 |
制作過程: | 詳しくはブログの記事で |
制作年度: | 2024年 |
木製額に入った状態・左が女神ヘーラー、右がイーリス、周囲は群れ遊ぶ小鳥とアイリスの花
背後に強い光があると、不思議と女神たちは透けて見えなくなります
逆に背後の光を遮断すると白い女神たちと小鳥が際立ちます
女神たちの部分を拡大すると服の襞や髪飾り、指先などがよくわかります