《1》 縁飾り
型紙は2枚用意し、1枚はベースガラスの下に敷いておきます。もう1枚は、ガラスカットに用います。
まず、縁飾りから切って行きます。
縁飾りは、有っても無くても構いませんが、有ったほうが画面が締まり、額縁が無くても綺麗に飾る事ができます。
ライトアンバーのガラスに、幅15mm、長さ135mmの帯4本を、物差しと油性マジックを使って、けがきます。
ガラスカッター(オイルカッター)とブレーキングプライヤーを使って、縁飾り用のガラスを帯状に切ります。
その後、好みに応じて細かくモザイク状に切ります。このピースを、ベースガラス上に仮止めします。
ベースガラスの周囲に、フュージングのりを爪楊枝を使って、滴を落とすように塗っておきます。
その上にベースガラスのピースを置いて行きます。
最後に、駄目押しのフュージングのりを塗ります。ピースとピースの境目(赤い○の部分)に一滴ずつ落とします。
アンバーのカラーガラスと、ベースガラスがのりで繋がるように落とすのがコツです。
動画(7分35秒)
《2》 花
花は、レッドのカラーガラスを使います。型紙の上にカラーガラスをのせて、油性マジックで輪郭線を写し取ります。
ステンドグラスと違って、型紙は切らずに使います。
次にカットですが、けがいたマジックの線上を切って行きます。ステンドグラスのように内側を切るわけではありません。
カラーガラスの厚さは1.6mmしかないので、非常に切りやすいです。
最後に仮止めです。切ったピースを、ベースガラスの上に並べて行きます。
その時、ベースガラスの下に敷いた型紙を頼りに、位置決めしていきます。
次に、輪郭線の交差点など、要所要所にフュージングのりを落として行きます。
動画(9分58秒)
《3》 葉
葉は、ライトグリーン(左側の一群)と、エメラルドグリーン(右側の一群)のカラーガラスを使います。
花と同様に、型紙の上にカラーガラスをのせて、油性マジックで輪郭線を写し取ります。そして、カットです。
そして、仮止めして、カットは終わりです。
動画(46秒)
《4》 輪郭の作り方
ピースとピースの輪郭を表現するとき、ステンドグラスでは鉛線や半田線で、くっきり縁取らせます。
それに対して、フュージングではガラスの凹みやわずかな隙間で表現します。
下の図からわかるように、カットしたピース同士を近接させると、焼成後、浅い凹みとなり、隔離させると、
完全な隙間となる傾向にあります。
ただ、この凹みや隙間の程度は、偶然に因るところが大きいので、必ずしも意図したとおりにはならないです。
《5》 マジックとフュージングのりについて
フュージングのりが固まるには、室温にも因りますが、丸1日ほどかかります。
急ぐ場合には、ドライヤーの熱風を当ててください。
フュージングのりは、焼成すると焼けて跡形も無く消えます。
しかし、度を越して量が多いと、うっすら焦げてクスミとして残ります。
特にピースとピースの面の中に閉じ込められたものは、クスミとなる可能性が高いです。
この部分は、少なめにしておきましょう。外気に面した部分ののりは燃え尽きます。
また、固まったフュージングのりを融かしたい時は、大目の水を付けてしばらく放置してください。
この糊は水溶性ですので、剥がす事ができます。
マジック(ZEBRAマッキー)のケガキ線は、カットした縁に少し残る程度でしたら、消さなくても良いです。
ただし、ピースの真ん中に書いた番号などは、アルコールで拭き取っておきましょう。うっすら跡が残りますので。
また、他のマジックは確認していませんので、焼成後跡が残る可能性はあります。拭き取っておいてください。
特に白いマジックは残る傾向にあります。